両立支援に取り組む企業の事例
株式会社みつば

 株式会社みつばは、仕事と家庭の両立について、従業員のニーズを踏まえ、多様な取組を行い、働きやすい職場づくりが進んでいます。両立支援を評価する次の各賞も受賞されています。

総務部主任の入倉氏に、充実した両立支援制度について、内容や効果とともにお聞きしました。

「一隅を照らす」

 当社では、「一隅を照らす」を社是としています。
 「一隅」とは「今あなたのいる場所(立場)」のことで、全体を通しては「今の自分が置かれた場所(立場)で精一杯努力をして光り輝くことができる、そんな人、そんな生き方こそが尊い」という意味です。
 社会の一隅を照らす会社になることが、当社の社会に対する使命と考えています。

「自社が見本に」

 「保育園の運営を行う会社なので、自社が見本となり、他の会社の次世代育成のお手伝いをしたい」という社長の信念のもと、社員のワークライフバランス支援に積極的に取り組んでいます。

「一人の社員の育児支援から始まった両立支援の積極化」

 6年ほど前、社歴の長い女性社員の妊娠を契機として、社長自らイニシアティブをとり、これを良い機会と捉え、全体として両立支援制度を推進することとしました。
 両立支援で大切に考えているのは、次のことです。

  • 会社にとって優秀な人材こそ成長の源泉であると考えています。
  • 真心のこもった温かな人の手でなくてはできないサービスを社会に提供していく企業として、人を活かし、人を育む、人と共に歩む企業として、子育て支援を行う企業として社会に貢献していく中で、仕事と家庭のバランスも取れ、意欲あふれる従業員を大切にしていきたいと考えています。
  • 両立支援を考える際には、本当に社員が求めていることは何か、を大切に考え、アンケート、ヒアリング、ミーティングにより社員のニーズを把握した上で、制度の導入を図っています。

「両立支援の制度」

両立支援の具体的取組のうち、特に注目すべき取組は次のとおりです。

I 育児関係制度

  • (1) 育児休業(一般事業主行動計画第1期、第2期)
    小学校に入学する前の子と同居し養育する社員を対象。
    連続した2週間は有給とする暫定措置を設け(平成20年1月~)、期間を順次延長してきている。現在、平成24年12月31日までの措置となっている(暫定措置延長の可否は延長期限終了時検討予定)。
    →利用あり:過去3年間について、
    女性の育児休業取得率は100%、
    配偶者が出産した男性は、7名中4名(うち管理職(部長・課長))取得。
    ※平成24年3月分社化したため、現在男性社員は0名。
  • (2) 配偶者の出産休暇(有給)
    配偶者が出産する場合は、申請して会社が認めたものは、取得可能。
    →利用あり
  • (3) 育児のための所定外労働の免除(一般事業主行動計画第1期設定、第2期拡充)
    小学校3年生に進級する前の子と同居し、養育する社員を対象。
  • (4)育児フレックスタイム(*)
    (一般事業主行動計画第1期設定、第2期拡充)
    小学校3年生に進級する前の子を養育する社員。コアタイムはない。この制度の利用により、時差出勤や6時間より短い短時間勤務が可能となる。
    *株式会社みつば独自の名称
    →利用あり
  • (5) 子の行事参加休暇(有給)
    (一般事業主行動計画第1期設定、第2期拡充)
    中学に入学する前の子を養育する社員は、その子が通う保育園、幼稚園等の開催する行事に保護者として参加する必要がある場合には、1年間につき2日間を限度として、年次有給休暇とは別に有給で休むことができる。
    →利用あり

II 介護関係制度

  • (1) 介護休業制度
    取得可能日数100日

III その他の制度

  • (1) フレックスタイム制度
     本部社員については、理由に関わらず、コアタイムのないフレックスタイム制度が適用されている。
     時期によって繁閑期があるので、忙しいときの残業を閑な時の所定労働に充てることができ、所定外労働時間数は非常に少ないという効果を得ている。
  • (2) 年次有給休暇の取得促進
     年末年始や夏休みには、就業規則上の特別休暇のほか、年次有給休暇の計画的付与を実施し、連続休暇を取得している。
  • (3) 出産・育児休業後の職場復帰を支援する取組(一般事業主行動計画第2期、第3期)
     育児休業後に職場復帰しやすいよう、育児休業中の社員に社内報を送付しているほか、社員が自宅のパソコンからイントラネットにアクセスし、掲示板の情報を閲覧し、情報を共有できるような環境を整備している。
     また、育児休業期間中、会社イベントへの参加、上司との定期的な情報交換等を実施して職場復帰しやすい環境整備を整えていたが、育児休業期間中に職業能力の開発及び向上を図れるよう、自宅でできる自己啓発の支援も実施予定。
  • (4) 記念日休暇(有給)(平成19年バースデー休暇創設、平成20年記念日休暇に拡充)
     1年に1回、本人が任意で定めた日に、年次有給休暇とは別に、有給で休むことができる。以前は理由を誕生日等に限定していたが、現在、理由は限定されず、自分で定めた理由による日を記念日と定め休むことができる(家族の誕生日、結婚記念日、旅行記念日、買い物記念日、ディズニーランド記念日等もあり。)スタッフページ(イントラネット)にどういう理由で休んだか、掲載しており、コミュニケーションのきっかけとしても機能している。
    →利用あり
  • (5) 先輩からの体験談
     管理職となっているロール・モデルの女性により、育児休業・短時間勤務の経験を他の社員に語る機会が設けられた。

【両立支援の効果】
これら取組を行なった結果、

  • (1) 社員の意識の変化
     実際に育児休業を取得し、後に復帰して活躍している社員が身近にいることで、育児休業の取得がより現実的なものとして、社員に意識付けられています。
     また、記念日休暇やフレックスタイム、あるいは家族参加型イベント等で、仕事と私生活のバランスが整い、仕事の効率化が上がり、腰を据えた働き方が目立つようになりました。
  • (2) 優秀な人材の確保
     取組内容をWEBや会社案内、その他多種な広報ツールに掲示することで、当社を志望する学生あるいは転職希望者が増加しています。WEB掲載で募集した際の応募者は以前の2倍に増加しています。
  • (3) 受注活動が有利になる
     保育施設の運営委託においては、総合評価方式を採用する企業、自治体が増えていますが、その評価項目に「くるみんを取得している」がある場合、当社は高い点数をあげることができ、結果的に他社との差別化が図られています。

【今後の課題】
 現在、在宅勤務を検討しています。ネットワークシステムを使い、時間や場所の制約を受けずに、柔軟に働くことができる形態としてのものを検討しています。

創  業 1994年(和暦 平成6年)6月 
資 本 金4,000万円
代 表 者古宮 清隆
本社所在地横浜市神奈川区栄町1-1 アーバンスクエア横浜2階
事業所数5か所(2012年4月に7か所となる予定)
事業内容認可保育園運営
従業員数正社員 46人(女性 46人)
平均年齢31.5歳
平均勤続年数2.5年
課長相当職に占める女性の割合100%
URLhttp://www.mitsuba-group.co.jp/
神奈川県子ども・子育て支援推進条例第15条認証(平成19年~)
よこはまグッドバランス賞認定(平成19、20年度)
次世代認定マーク(愛称:くるみん)取得(平成19、23年)
均等・両立推進企業表彰 ファミリー・フレンドリー部門 神奈川労働局長優良賞受賞(平成23年)
女性の活躍推進宣言企業(平成23年)
  • (1) 一般事業主行動計画第1期(平成17年5月1日~平成19年9月18日)
    平成19年 4月 育児休業制度(利用開始時は子が1歳未満;子が2歳に達するまでの間取得可能。)
    育児フレックスタイム制(利用開始時は子が3歳未満;子が小学校に入学する前までの間取得可能。)
    平成19年 9月 育児休業制度(利用開始時は子が2歳未満(同居要件);同じく子が2歳に達するまでの間取得可能。)
    育児所定外労働をさせない制度(小学校に入学する前の子(同居要件))
    子の行事参加休暇(小学校に入学する前の子、無給)
    平成19年10月 次世代認定マーク取得
  • (2) 一般事業主行動計画第2期(平成19年9月19日~平成22年10月31日)
    子どもが生まれる際の父親の休暇の取得の促進として、社員総会での説明会、社内文書等による周知・啓発を実施。
    育児休業を取得しやすくするため、職場復帰しやすい環境整備のため、休業中に社内報の送付、イントラネットにアクセスできる等、情報を共有化。
    平成20年 4月 育児休業制度(利用開始時は子が小学校に入学する前(同居要件);同じく子が小学校に入学する前の間取得可能。)(連続した2週間は有給とする暫定措置(平成20年4月~))
    育児フレックスタイム制(利用開始時は子が小学校3年生に進級する前;同じく子が小学校3年生に進級する前の間取得可能。)
    育児所定外労働をさせない制度(小学校3年生に進級するまでの子に対象拡大(同居要件))
    子の行事参加休暇(中学校に入学する前の子に対象拡大、有給)
    平成23年 1月 次世代認定マーク取得
  • (3) 一般事業主行動計画第3期(平成22年11月1日~平成24年10月31日)
    育児休業期間中にも職業能力の開発及び向上を図れる自己啓発支援制度の整備等
    育児休業等、育児休業給付等諸制度の周知(ちらし作成、研修での周知)
(数字は平成24年3月1日現在)