共和機械㈱は、仕事と家庭の両立について、従業員のニーズを踏まえ、法律を超える複数の制度を設けるだけでなく、実際の利用もあり、働きやすい職場づくりが進んでいます。両立支援を評価する次の各賞も受賞されています。
次世代認定マーク(くるみん)については、平成19年5月に次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画(第1期)を策定し、そこで定めた目標が達成されたこと等が認定されたものです。一般事業主行動計画は、当時は勿論、現在も100人以下規模の事業主には義務化されていない中での自主的な先進的取組であり、内容的にも非常に充実した計画であったところ、その目標を達成されています。
総務・人事を担当されている総務部部長代理の馬坂博史氏に、充実した両立支援制度について、 内容や効果とともにお聞きしました。
当社は、「会社という家族で子供を育てていく」という考え方にたち、家族も含めた社員を大切にしようと心がけています。
洗卵選別機という特殊な産業機械の製造と販売を手掛ける当社には、専門性の高い仕事に従事している従業員が多く存在し、安定した経営を続ける上でそうした人材の流出は少なからずリスクを含みます。当社で貴重な経験を重ねた人材が安心して働ける職場を提供すべく、また従業員同士の連帯感を生みだすべく、仕事と家庭の両立支援の取組みを強化する取組みを続けています。
そうした背景もあり現社長の就任を機に、組織全体の風通しを良くする目的で就業規則の見直しを図り、平成19年5月に厚生労働省が定める次世代育成対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、その目標の達成に向けた計画をスタートさせました。
アンケートやヒアリング調査により、仕事と家庭の両立支援等についての社員のニーズを把握し、これを反映した取組となるよう図っています。
育児の関係でも介護の関係でも、皆で助け合おうという雰囲気が自然と生まれました。制度を利用している従業員の職務を他の複数の従業員で補ったりすることで、良い連帯感も生まれています。
両立支援の具体的取組のうち、法律を上回る取組は次のとおりです。
【1週間連続の休暇取得が可能に】
配偶者出産時の特別休暇(2日)、短期の育児休業(3日)、土・日曜日を合せれば、1週間連続休むことができることとなった。育児休業が無給では、減収となり利用しにくいという社員の声を受けて3日間を有給としたものである。
この取組は、制度の利用について会社が応援してくれるものとして、好意的に受け取られている。
【両立支援の効果】
社内で両立支援の制度についての認知度が高まり、また、制度の利用に関し会社が応援してくれていることがわかり、従業員同士にも「チームワークでカバーしよう」と連帯感が生まれました。
育児休業取得者からは、制度の利用について会社が応援してくれていることがわかり、気持ちよく育児休業を取得でき、家族とのふれあいを大切にすることができたなどと評価されています。
【今後の課題】
「働きやすい職場」ということを就職活動をする方にアピールして、引き続き良い人材を確保したいと考えています。
今後も、従業員が家族ぐるみで参加するバーベキュー大会といった会社イベントの実施等を通じて「会社全体が大きな家族」という意識を強め、会社と従業員が一緒になって成長できるような環境を整えていきたいと考えています。
創 業 | 1969年(昭和44年)1月 |
資 本 金 | 6,000万円 |
代 表 者 | 代表取締役 友末 琢磨 |
本社所在地 | 岡山県津山市河面375番地 |
事業所数 | 6か所 |
事業内容 | 自動洗卵選別包装システム、不良卵検出装置、高速自動割卵機、その他鶏卵 処理に関する関連機械装置の製造販売 |
従業員数 | 69人(男性57人、女性12人) |
平均年齢 | 45歳(男性45歳、女性46歳) |
平均勤続年数 | 14年(男性13年、女性16年) |
課長相当職に占める女性の割合 | 0% |
URL | http://www.kyowa-machinery.co.jp/ |
おかやま子育て応援宣言企業に登録(平成21年) おかやま子育て応援宣言企業岡山県知事賞(平成21年) 次世代認定マーク(愛称:くるみん)取得(平成22年) 均等・両立推進企業表彰ファミリーフレンドリー部門岡山労働局長優良賞受賞(平成23年) 「平成23年度版厚生労働白書」のコラム記事に、取組が紹介(平成23年) |
現会長が学生時代に考案した洗卵装置が発明展で受賞。養鶏農家から問合せが多数あり、鶏卵洗浄機として商品生産を開始。写真は創業当時の機械装置を復刻したもの。