事業主の方々へのお役立ち情報Q20
事業主の方々へのお役立ち情報
Q20
「産後パパ育休(出生時育児休業)」とは?

子の出生後8週間以内に4週間まで分割して2回、育児休業とは別に取得できる新たな制度です。(令和4年10月1日施行)

産後パパ育休を含む育児休業については、労働者が円滑に取得できるようにするため、事業主においては、休業の申出期限にかかわらず労働者による申出が円滑に行われるようにするための雇用環境の整備を行い、労働者の側においても、業務の円滑な引き継ぎ等のためには、労働者の意向に応じて早めに申し出ることが効果的であるという意識を持つことが重要であることに留意しましょう。

申出期限を1か月までにする場合の手続きは?

以下の(1)、(2)のいずれも満たしている場合、原則2週間前までとする産後パパ育休の申出期限を1か月前までに設定することができます。

  • (1)雇用環境の整備等について、法を上回る取組を労使協定で定め、措置を講じ、
  • (2)申出期限を労使協定で定めている

(1)の雇用環境の整備等については、次の①~③全てです。

  • ① 次に掲げる措置のうち、2以上の措置を講ずること。
    • ・雇用する労働者に対する育児休業に係る研修の実施
    • ・育児休業に関する相談体制の整備
    • ・雇用する労働者の育児休業の取得に関する事例の収集及び当該事例の提供
    • ・雇用する労働者に対する育児休業に関する制度及び育児休業の取得の促進に関する方針の周知
    • ・育児休業申出をした労働者の育児休業の取得が円滑に行われるようにするための業務の配分又は人員の配置に係る必要な措置
  • ② 育児休業の取得に関する定量的な目標を設定し、育児休業の取得の促進に関する方針を周知すること。(注1)
  • ③ 育児休業申出に係る当該労働者の意向を確認するための措置を講じた上で、その意向を把握するための取組を行うこと。(注2)

(注1)「定量的な目標」は「数値目標」を意味します。法に基づく育児休業の取得率のほか、企業における独自の育児目的の休暇制度を含めた取得率等を設定すること等も可能ですが、少なくとも男性の取得状況に関する目標を設定することが必要です。

(注2)妊娠・出産の申出があった場合に意向確認の措置を行うことは、この労使協定の締結にかかわらず、法律上の義務になります(詳しくはこちら)。
この「意向を把握するための取組」は、法律上の義務を上回る取組とすることが必要であり、最初の意向確認のための措置の後に、返事がないような場合は、リマインドを少なくとも1回は行うことが必要です(そこで、労働者から「まだ決められない」などの場合は、未定という形で把握)。

産後パパ育休期間中の就業に関する手続きは?

まず、産後パパ育休期間中に就業させることができる労働者について労使協定で定めてください。その上で個別の具体的な手続きは以下のとおりです。

  • 《具体的な手続きの流れ》
  • (1) 労働者が休業中に就業することを希望する場合は、産後パパ育休の開始予定日の前日まで以下を申出。
    • 就業可能日
    • ②就業可能日における就業可能な時間帯(所定労働時間内の時間帯に限る。)その他の労働条件
  • (2) 事業主は、(1)の申出がされたときは、次に掲げる事項を労働者に速やかに提示。
    • ① 就業可能日のうち、就業させることを希望する日(就業させることを希望しない場合はその旨
    • ② ①の就業させることを希望する日に係る時間帯その他の労働条件
  • ※この事業主の提示に対して、休業開始予定日の前日までに労働者が同意を行った範囲内で就業させることができる。

  • ※事業主は、上記の同意を得た場合は、同意を得た旨と、就業させることとした日時その他の労働条件を労働者に通知。

  • 《休業中の就業日数等には上限があります》
    (注) 育児休業給付や社会保険料免除との関係についてはこちらをご参照ください。
    • ●休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分
    • ●休業開始・終了予定日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数未満
  • 《例えば…》所定労働時間が1日8時間、1週間の所定労働日が5日の労働者が、
    休業2週間・休業期間中の所定労働日10日・休業期間中の所定労働時間80時間の場合
    ⇒ 就業日数上限5日、就業時間上限40時間、休業開始・終了予定日の就業は8時間未満

産後パパ育成中の就業の注意点

  • ①育児休業は労働者の権利であって、その期間の労務提供義務を消滅させる制度であることから、育児休業中は就業しないことが原則であり、産後パパ育休期間中の就業については、事業主から労働者に対して就業可能日等の申出を一方的に求めることや、労働者の意に反するような取扱いがなされてはいけません。
  • ②産後パパ育休に関しては、休業中の就業の仕組みについて知らせる際には、育児休業給付及び育児休業・産後パパ育休期間中の社会保険料免除について、休業中の就業日数によってはその要件を満たさなくなる可能性があることについてもあわせて説明するよう留意してください。
  • ・・・・・その他のポイント・・・・・

    • ○労働者が初めに申し出る「就業可能な時間帯その他の労働条件」の「その他」の例としては、就業の場所テレワークの可否を含む)に関する事項などが考えられます。
    • ○労働者による就業可能日等の提示→事業主による日時等の提示→労働者の同意により就業日等が決まりますが、労働者が同意した就業日等について、
      • ・産後パパ育休の開始予定日の前日までは、労働者は、事由を問わず、同意の全部又は一部の撤回が可能です。
      • ・産後パパ育休の開始予定日以後は、以下の特別な事情がある場合に限り、労働者が撤回可能です。
        • ①配偶者の死亡
        • ②配偶者が負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害その他これらに準ずる心身の状況により産後パパ育休申出に係る子を養育することが困難
        • ③婚姻の解消等により配偶者が産後パパ育休申出に係る子と同居しなくなった
        • ④産後パパ育休申出に係る子が負傷・疾病・障害その他これらに準ずる心身の状況により、2週間以上の期間にわたり世話を必要とする状態になった

育児休業、産後パパ育休には、給付の支給や社会保険料免除があります

  • ●育児休業給付
    • 育児休業(産後パパ育休を含む)を取得し、受給資格を満たしていれば、原則として休業開始時の賃金の67%(180日経過後は50%)の育児休業給付を受けることができます。
    • 【受給資格とは】育児休業開始日前2年間に、被保険者期間(※)が通算して12か月以上ある場合
      • ※原則として賃金の支払の基礎となった日数が月に11日以上ある場合に1か月と計算します。

  • ●育児休業期間中の社会保険料の免除
    • 下記の一定の要件を満たしていれば、育児休業期間(産後パパ育休を含む)における各月の月給・賞与に係る社会保険料被保険者本人負担分及び事業主負担分ともに免除されます。
      • ①その月の末日が育児休業期間中である場合
      • 令和4年10月以降
        • ・①に加えて、同一月内で育児休業を取得(開始・終了)し、その日数が14日以上の場合、新たに保険料免除の対象とし、
        • ・ただし、賞与に係る保険料については連続して1か月を超える育児休業を取得した場合に限り免除することとしました。

!休業中の就業を行う際の留意点!

  • ●出生時育児休業給付金について
    • ①給付金の対象となるのは、産後パパ育休期間中の就業日数が一定の水準(※)以内である場合です。
      • ※産後パパ育休を28日間(最大取得日数)取得する場合は、10日(10日を超える場合は80時間)。これより短い場合は、それに比例した日数または時間数。
        (例:14日間の産後パパ育休の場合は、5日(5日を超える場合は40時間))

    • ②また、産後パパ育休期間中に就業して得た賃金額と出生時育児休業給付金の合計が、休業前賃金日額×休業日数の80%を超える場合は、当該超える額が出生時育児休業給付金から減額されます。
  • ●育児休業期間中の社会保険料の免除について
    • 令和4年10月以降に開始した育児休業間中の社会保険料免除については、「14日以上」の日数には、産後パパ育休の休業中の就業の仕組みにより事前に事業主と労働者の間で調整した上で就業した日数は含まれません。
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